旅と読書が好きで、ほとんど旅行のために普段休み少なく働く私の日常と、たまに旅日記



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Author:seringo
ダブルワークを辞めて仕事をひとつに絞りました。
毎週休みが来ることの素晴らしさを実感しています。

洋書初心者さん向けのカテゴリーを新設しました。
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☆3は1冊以上読破した人の2冊目、3冊目向き



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オーデュボンの祈り
オーデュボンの祈り (新潮文庫)オーデュボンの祈り (新潮文庫)
(2003/11)
伊坂 幸太郎

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本の山。さんの紹介で興味を持った作品。

ごく普通の会社員だった青年、伊藤は会社を辞めた後、魔がさしてコンビニ強盗に入る。
捕まえにきた警察官は中学校の同級生、城山。
人を甚振るのを何よりの楽しみとしている、最低の人間だ。
運転を誤ったパトカーから飛び出し、気がついたときには荻島という知らない島にいた。
外界から遮断された島、未来を知る案山子、人殺しを許されるサクラ、代々言い伝えられる島に「最初からカケテイルモノ」。
伊藤が島に来た次の日、案山子が何者かに殺されてしまう。
その頃、城山は伊藤を追って、伊藤の元彼女を探し当てる。

未来が見えた案山子はなぜ死んでしまったのか。
カケテイルモノとはいったい何なのか。

ため息ものに面白かった。
犯人がメッセージを残したり、死体にシンボルを残したり、みたいなミステリーとは一線を画すストーリー。

カケテイルモノがなんと心臓の音、で分かってしまったのに最後までずっと面白かった。
島の人たちの個性。のどか≠無犯罪というリアル性。
何より人間をトップに置かない世界観が素晴らしかった。
伏線もとてもとてもさりげなく、ちょこちょこと色んな所に張り巡らされてあって、最後のパズルが合わさっていく様子と言ったら!

未来を予見できる案山子はちょっと仏様のイメージに似ているなと思った。
未来を話してしまえば面白くないと言って滅多に未来のことを口にしない。
事件、事故が起きるのを知りながら教えない案山子には非難も来る。
それに対しての「豚に、『おまえは一か月後、生きながらに首を切られて、食べられるんですよ』と教えることはわたしにはできません」(本文より)という答えが何より切なかった。

このお話を読んでひとつ思い出してしまった。
小学校の頃、二酸化炭素の排出量を減らすにはどうしたらいいですか?という問題になんの疑問も持たず、「人間が死んでしまえばいい」と答え、大問題になったこと。
当時、大問題になった根拠がさっぱり分からなかった。(今はもちろん分かります)
増えすぎたと言ってカンガルーを殺していたし、北海道の鹿だって駆除、という名目で殺されていた。
増えすぎたら駆除、ということなら。。。と思っての発言だったのだけど。
同じ頃、アフリカの子供たちを思って小遣いから必死に募金していたので、周りから見たら不思議な子供だっただろうなぁ(苦笑)

人間は無力であるべきなのだと案山子に言われた気がした小説でした。
Mathyさん紹介して頂いてありがとうございました!

この記事に対するコメント
自分が楽しんだ本を誰かが読んで、その人も面白かったって言うのは、何だか快感ですね。
僕が書いた本でも、何でもないんですけどね(笑)

>人間は無力であるべきなのだ
未来が見えたら思うのかもしれませんね。
だって、本当に無力なんだもん、とか。
そして、せめて正しくあろうよ、って言ってるような気もします。
人によってはもっとたくさんの何かを読み取るのかもしれません。
そういう意味でもいいお話ですよね。

読み進めれば読み進めるほど、伊坂さんの本にはまっています。
是非、またお試し下さい。
ではでは。
【2008/03/05 10:35】 URL | MaThy #iCq9QyUI[ 編集]

私も伊坂さんの本を読んでるところです。
映画にもなった「死神の精度」なんだけどね。
たんたんと進むんだけど、うまいところをついてて面白いね。
今の読んだらこれも読んでみたいなぁ。
【2008/03/08 00:22】 URL | Beeまい。 #-[ 編集]

Mathyさん、

伊坂さんの世界観と表現力はすごいですね。
厚かましくなく、それでいて力強くて感嘆するばかりです。
これからも是非参考にさせてください。

Beeまいちゃん、

「死神の精度」私も読みました。
3話目、だったかな?
かなりぐっときました。
【2008/03/11 23:14】 URL | seringo #5IlVsvFI[ 編集]


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